岡崎市包括外部監査人の西原浩文公認会計士が6日、「子育て支援事業に関する事務の執行について」をテーマにした包括外部監査の結果報告書を同市に提出した。合規性に問題がある「指摘」は7件、経済性や効率性に問題がある「意見」は31件あった。(竹内雅紀)
「指摘」の1つは母子寡婦福祉資金。債務者から回収していないのは約2,000万円(うち10年以上未納約1,800万円)で、市側は連帯保証人に通知文を送付するだけで、それ以上の督促はしていないと指摘した。債務者本人に返済意思がなく悪質な場合は法的手段を視野に入れることを「意見」とした。また、児童扶養手当で返納義務がある112万円分に関しては、債務者へ督促状の送付をしていないと指摘した。
小児医療では、岡崎市医師会夜間急病診療所の午後11時までの診療時間を、豊田市などのように翌朝まで時間延長をすれば、市民病院の救急外来の軽症患者を抑制できると意見した。それに伴う医師会への補助金額の見直しにも触れている。
西原氏は会見で「今回は未回収分の管理や夜間の医療体制が主なポイントだった。備品管理などの基本的なところもしっかりしてほしい」と注文した。
報告を受けて、市は改善の検討に入る。実行した場合は市監査委員に報告し、ホームページで公表する。包括外部監査は地方自治法で中核市以上に義務付けられており、岡崎市では平成15年度から実施している。