東海愛知新聞バックナンバー

 1月22日【火】

岡崎の荻野さん 大臣表彰を報告

林業発展に寄与

岡崎市千万町町で農林業を営む荻野定雄さん(78)が21日、岡崎市役所を訪れ、内田康宏市長に農林水産大臣賞受賞を報告した。

荻野さんは昨年11月に東京で開かれた大日本山林会主催の全国林業経営推奨行事で、森林の適正管理や林業発展に寄与したとして大臣賞を受賞した。

中学卒業後から林業に携わって約60年。約30ヘクタールの山林で、直径50センチ以上のヒノキ優良大径材の生産を目標にして計画的に枝打ち、間伐、作業路の開設などを行っている。

作業路整備により林内作業車での木材運搬が可能になり、遠方へ運搬する場合は大型トラックに載せ替えるなど徹底したコスト削減に努めている。また、間伐体験学習の指導や林業経営の研修会への積極的な参加で、ほかの林業家の模範という評価を受けたほか、地元・千万町茅葺(かやぶき)屋敷の運営団体「じさんじょの会」の初代会長を務めて地域活性化にも貢献している。

■次世代が「関心」を

荻野さんは「認めてもらったことはうれしい。林業を始めたころは景気が良かったが、最近では木材需要が減ってきている。次世代にいかに関心を持ってもらうかが課題だ」と述べた。内田市長は「山がきれいになれば川もきれいになる。長年の手入れに感謝したい」とたたえた。(竹内雅紀)