東海愛知新聞バックナンバー

 8月30日【木】

■筆柿の里 幸田

生産者が視察
全国から120人、熱心に

2年に1度、全国の柿生産者が集まる「第40回全国カキ研究大会」が、22年ぶりに愛知県内で行われ、最終日の29日は、県外の参加者約120人が幸田町を訪れた。参加者は全国シェア95%の特産品・筆柿の選果場や果樹園を熱心に視察した。(横田沙貴)

■JA選果場や果樹園

参加者は、六栗のJAあいち三河幸田営農センター内の筆柿選果場へ。大須賀一誠町長と神谷六雄JAあいち三河専務が歓迎の言葉を述べた。センター職員らが、筆柿は1本の木から甘柿と渋柿がなる「不完全甘柿」で、選果場では光の透過率で甘渋を判断していること、昨年は精度の高いセンサーを使った判定機を導入したことなどを説明。同町では生産者の高齢化と減少が進んでいるため、作業を合理化し、退職者が生産に従事できるような仕組みを作りたい、と紹介した。

また、ワインやリキュール、ロールケーキなど筆柿加工品の試飲や試食、家庭用電源で使用できる甘渋判定機の試験実演もあり、参加者の注目を集めた。

次に長嶺地区へ移動し、西三河筆柿選果場運営委員会長嶺支部長の安藤茂さん(72)が管理する60アールの果樹園を視察した。参加者らは果樹に近づき、まだ青い筆柿や枝ぶりなどを見ながら、質問していた。今年の初出荷は9月中旬の見込み。

参加者はこの後、豊橋市と新城市の柿産地を訪れた。

問い合わせは、本部直通電話(090―9194―4629)へ。