東海愛知新聞バックナンバー

 8月18日【土】

■夏休み 子どもらさまざま 体験

■餌やり、獣舎の清掃 岡崎・東公園動物園

岡崎市欠町の東公園動物園で17日、「夏休み親子で飼育体験」が開かれ、親子が動物の餌やりや獣舎の清掃をした。豊田市松平町の高月院では「豊田てらこや」の修行合宿が始まり、19日までの3日間、児童とボランティアの学生が共同生活。子どもたちは夏休みを利用して、さまざまな体験をしている。(大津一夫、大山智也)

岡崎市東公園の飼育体験には小学生と保護者6組12人が参加した。まず、市動物総合センター(あにも)で、飼育員が動物園と飼育員の役割を説明したあと、2つのグループに分かれて獣舎へ。

ゾウ舎では、「ふじ子」に与える餌のリンゴとサツマイモを皿に分けた。飼育員が「ゾウは感情が細やかで、表情が豊かです。人間に対して好き嫌いがあり、信頼する飼育員が近づくと『キュキュ』と鳴いてうれしさを表現します」と紹介。足や耳の手入れも大切だと説明した。

続いてシカ舎に移動し、竹ぼうきでふんを集めて処分した。飼育員が「ふんの状態でシカの健康状態を判断します」と話した。好物のオカラやニンジンを用意すると、シカが近寄ってきて子どもたちを喜ばせた。

小学5年生の本村優衣ちゃんは、「家でもイヌと金魚を飼っています。シカに餌を与えたら、2匹一緒に近づいてきたので、ちょっと怖くなりました。でも、動物の生態を分かりやすく説明してもらい、とても興味深かった」と笑顔で話していた。

この企画は市動物総合センターが、動物園の内側を知ってもらおうと初めて実施した。

■修行合宿3日間 豊田・高月院

豊田市の高月院で始まった“修行合宿”は、豊田青年会議所OBの鈴木貴浩さん(43)が主宰するNPO「豊田てらこや」がバックアップ。

小学2〜6年生52人と大学生を中心とした学生ボランティア52人が参加し、高月院の田中顕雄住職が協力している。

初日は、入門式で田中住職から修行の心構えを聞いた後、児童はビーズを使った数珠作りを体験。学生ボランティアの指導を受けながら、ビーズを1個ずつ慎重に糸に通して仕上げた。数珠は朝夕のお勤めに使う。

座禅や読経などの修行以外にも、松平郷の散策、大滝渓谷での沢遊びや五平餅づくりなど、自然に囲まれた環境で伸び伸びと楽しめるイベントが用意されている。最終日の19日には保護者を招き、児童たち手製の五平餅を振る舞う。

鈴木さんは「合宿を通して、生きていく上で大事な規律や礼儀作法があることを実感として知ってもらいたい。また学生ボランティアも、企画・運営の経験を社会に出て生きるための糧とし、豊田のまちを盛り上げてほしい」と話した。

豊田てらこやでは春と夏に合宿を行い、鈴木さんらが広報や運営を担当している。