東海愛知新聞バックナンバー

 8月17日【金】

■石巻の仮設住宅へ慰問品

岡崎 城北中PTA
オーケストラ部が演奏披露

岡崎市城北中学校PTA(鍋田晃一会長)の東日本大震災支援プロジェクト「届けよう 城北中学区の心」の一行58人が8月7〜9日の3日間、宮城県石巻市北上中学校や同校学区内の仮設住宅を訪問。被災の実態を見聞したり、慰問の品を渡したりして被災者と心の交流をした。(岩月健)

同プロジェクトは、震災発生以来たびたびボランティアとして現地で活動してきた、同校伊藤直也校長から話を聞いた鍋田会長が立ち上げた。呼び掛けに応じたのは生徒会長の3年生倉橋賢君はじめオーケストラ部(和﨑皓部長)の生徒、伊藤校長ら教員、光ヶ丘女子高の生徒と教員ら総勢58人。

一行は7日の早朝、バス2台に分乗して出発。約12時間かけて北上中学校区内の大川小学校に到着。児童70人が犠牲になった同校の校庭に立ち、泣き出す生徒もいたという。オーケストラ部は鎮魂の祈りを込めて「G線上のアリア」を演奏した。

翌日は午前中に仮設住宅を訪問。176戸に手づくりの激励グッズを渡しながら、震災の体験談を聞いた。

その後、北上中体育館で仮設住宅の被災者約100人にオーケストラ部の演奏を聴いてもらった。午後は現地のNPOの指導でボランティア活動を行った。

夜は北上中畠山卓也校長の講話を聴いたあと、体育館で避難者用の寝具で仮眠。被災者の生活を体験した。

鍋田会長は「大川小学校の校庭に立ったときは、津波の爪跡のものすごさに声も出なかった。復興はまだまだと感じたのでこれからも支援を続けたい」と今後について語った。

倉橋君と和﨑君は「テレビで見るのとは全く違う印象を受けた。自分たちの体験を全校に伝えて支援を考えたい」と話した。

また鍋田会長らは、学区内外の商店や会社から寄託された食料品などを手渡してきた。