岡崎市が浸水対策として進めてきた同市大門1の大門雨水ポンプ場の増設工事がこのほど完了し、28日に同所で完工式が開かれた。平成20年8月末豪雨後の浸水対策として、最初に完成した下水道施設。既存のポンプ2台と増設部分のポンプ2台を合わせたポンプ4台分の排水能力は、毎秒約43立方メートルで国内最大級となる。(竹内雅紀)
大門雨水ポンプ場は矢作川と国道248号の間を流れる早川の上流域の雨水を矢作川に排水する施設。413ヘクタールを排水区とし、昭和50(1975)年に着工。56年に完成し、ポンプ2台で稼働した。農地が減少して都市化が進んだことや8月末豪雨に代表される局地的な集中豪雨の対策として、平成19年度に施設増設に着手。昨年4月に3台目のポンプが稼働し、8月末豪雨を受けて着手した4台目のポンプがこのほど完成した。
増設施設は鉄筋コンクリート造り地下1階、地上3階で、延べ床面積は745平方メートル。既存施設よりもコンパクトになっている。増設施設の総事業費は31億8,670万円。既存施設と合わせた総事業費は約50億円。4台目のポンプは4月1日から稼働し、これまでの3台と同様八帖雨水ポンプ場で監視し制御する。
完工式で柴田紘一市長は「洪水や大雨に備えた施設であり、排水量は国内で最大級。浸水対策は万全にしなければならない」とあいさつした。