日本視聴覚教育協会主催の第10回全国こども科学映像祭で、岡崎市福岡中学校のプロジェクトチームと同市大樹寺小学校4年生の内田悠雅君が優秀賞に選ばれた。表彰式はこのほど、東京の科学未来館で行われた。同市竜美丘小学校も佳作に入賞した。(岩月健)
同映像祭は、子どもたちの科学する心を育てるため、研究のプロセスを映像によって教師や保護者らが記録するコンテスト。
福岡中は3度目の優秀賞受賞。今回のテーマは「篠島の謎に挑む」。1年生の時、篠島を訪ねた現在の3年生が、真水の湧く井戸があることに興味を持ち、同じ三河湾にある佐久島や日間賀島との違いを地質調査によって明らかにしようと奮闘する様子を10分間の映像にまとめた。
調査の結果、花崗岩でできている篠島に対して他の2島は砂岩から成ることと、中央構造線を境に南北に分かれていることも分かった。地質分析には東海大学海洋学部の協力も得た。
顧問の篠原正樹教諭は「今回は現地での調査が必要で、たくさんの人たちにお世話になりました。生徒たちは多くの情報をよく整理したと思います」と生徒たちの研究をたたえた。また、3年生の武川航大君は「調査はきつかったけれど、進めて行くうちにのめり込んでしまいました。いい経験ができました」と満足していた。
大樹寺小の内田悠雅君は、父親の小学校教諭雅之さんの指導を受け、「アサリの力―海の掃除機」のテーマでアサリの浄化能力を調べた。アサリを含む3種類の二枚貝をサンプルにして、米粉で汚れた海水を浄化する様子を簡易光度計や画像処理ソフトを使って計測。アサリの浄化能力が最も優れていることを検証した。
悠雅君は「こんな素晴らしい賞をもらえてとてもうれしい。来年も研究を続けたい」と意欲を見せ、雅之さんも「息子とのよい思い出ができました。本人がやりたいと言っているので、ともに頑張ろうと思います」と理解を示した。