県立岡崎工業高校機械デザイン科3年の野口結衣さん(17)が、国家資格を含む15の資格を取得。今年8月にはジュニアマイスターゴールドの顕彰を受けた。西三河地方の自動車関連企業への就職が決まっており、「会社では定められた仕事を極めたいが、自分の視野を広げるために、これからも積極的に資格を取りたいです」と目標を語った。(横田沙貴)
野口さんは、多くの人がこだわって作った部品が組み合わさり、1つの機械として動く様子に魅力を感じたことが、ものづくりへの興味につながり同高に進学。自分の性格を「飽きっぽいしサボり魔だけど、凝り性で好きなことには熱中してしまう」と分析する。
同高の上野喜久雄教諭(56)の勧めで1年時に受験した技能検定機械検査3級合格をきっかけに、資格取得を目指した。「試験合格をほめられた時のうれしさや、資格を取った時の達成感が好きで、気が付いたらこんなに資格を取っていました」
資格取得の中で難しかったのは、機械組み立て仕上げ作業。金属材料を手作業で所定の寸法まで加工するため、男女での体力差が大きなハンディキャップになる。全国的に見ても女子高生の合格者は少ない。「特に人より作業が遅かったので、試験当日になっても『受からないのでは』と思っていました」と振り返る。
苦労のかいがあり、機械組立て仕上げ作業の2、3級、機械・プラント製図3級、カラーコーディネーター3級、危険物取扱者乙種全類などを取得した。現在は自動車学校に通いながら、危険物取扱者甲種の勉強に取り組んでいる。
「資格取得を通じて、自分を知るきっかけになったと思います。資格の数が増えていくのが楽しく、勉強や練習で忙しかったけれど、高校生活は充実しています」