岡崎市明大寺町にある竜美丘テニスクラブ所属の同市竜海中1年生・川島颯君(12)が、ダンロップ全日本ジュニアテニス選手権の12歳以下男子ダブルスに初出場し、初優勝した。5歳のときにテニスを始めた川島君。「将来はプロになりたい。フェデラーが好き」と目を輝かせている。(大津一夫)
父親に買ってもらったラケットがテニスをするきっかけになった。父親の転勤で富山県から岡崎市内に転居し、すぐに竜美丘テニスクラブに通い始めた。小学校入学と同時に同クラブの「選手コース」に入り、硬式テニスに挑戦した。
当初から川島君を指導しているコーチの市川進さん(58)は、「運動神経が抜群。走るスピード、ジャンプ力が素晴らしい」と素質を見抜いた。
今年のダンロップ全日本ジュニアテニス選手権は、7月31日から今月7日まで大阪市内で開催。12歳以下の男子ダブルスには32ペアが出場した。川島君のペアは準決勝を接戦で勝ち抜き、決勝は6―4、6―3とストレートで優勝を決めた。
ペアを組んだのは、名古屋市内の中学校1年生・沖本東樹君。2人は小学校4年のとき試合で知り合い、ペアを組むようになった。川島君は「沖本君は、ピンチにも落ち着いて試合を進める。信頼しています」と話す。
市川コーチは「特に打球が速いわけではないが、オールマイティーでフットワークがいい。これから伸びる」と評価する。川島君は「相手の動きを見ながら、前に出てボレーを打つのが僕のパターン」と自己分析する。
同クラブからは中学生以下の全国大会出場は初めて。
現在は土曜日を除き週6日、同クラブに通うという川島君は、「海外で一流の選手と対戦し、いろいろな人と出会ってみたい」と話し、同クラブでは「テニスはヨーロッパが本場。プロになって活躍してほしい」と温かい目で見守っている。