岡崎市甲山中学校を昭和47(1972)年に卒業して現在教職に就いている人たちが中心になり、東日本大震災の被災地、仙台市に住む同年生からの「SOS」を受けてランドセル450個を送った。同年生たちは中学時代からの絆の強さをあらためて感じている。(岩月健)
支援を求めたのは、岡崎市中町出身で仙台市青葉区立町小学校のPTA会長を務める松澤(旧姓杉本)等さん(54)。新学期を前に、ランドセルのない子どもたちを助けてほしいと先月23日、同年会代表幹事の大喜多卓也さん(常滑市在住)に連絡が入った。
大喜多さんから相談を受けた岡崎市男川小学校教頭の高橋由美子さんは、18日に卒業したばかりの児童の家庭に連絡するとともに、同年生で岡崎市の小中学校に勤めている竹内昭博さん(常磐小)、吉雄郁高さん(細川小)、瀬戸藤代さん(城北中)に協力を求めた。
先生たちの呼び掛けに子どもや保護者も、すぐに行動を起こし、幸田町深溝小学校の分を含め350個のランドセル、ノートと鉛筆など段ボール箱50個分が集まった。
27日には連絡を受けた当時の8クラスの学級幹事も発送作業に参加。29日に仙台市の松澤さんの手元に届いた。第2陣の100個も31日に発送。ランドセルなどは仙台市PTA協議会の手で被災児童に渡された。
松澤さんからは「40年経(た)っても同年生の繋(つな)がりで子どもたちの支援が実現できました。『すばらしい岡崎』に感謝します」と礼状が届いた。
高橋さんは「震災の報道を見ながら、できることはないかと思っていたところだったので、すぐに呼び掛けました。協力してくださった人たちに感謝しています」と感激していた。