東海愛知新聞バックナンバー

 2月26日【土】

■ニュートンのリンゴの木

岡崎市内全中学校で植樹

岡崎市内の全中学校19校で25日、「ニュートンのリンゴの木」の植樹が行われた。アイザック・ニュートンが万有引力を発見するきっかけになった木の子孫。受粉用に「王林」の苗木とペアで植えられ、数年後には実をつけると期待されている。竜海中では柴田紘一市長、江村力教育長らが植樹した。(大津一夫)

■竜海中では市長ら参加

ニュートンのリンゴの木は昭和39(1964)年、イギリス国立物理学研究所のサザーランド博士から、日本学士院長・柴田雄次博士に贈られ、東京大学大学院理学系研究科附属の小石川植物園で育てられた。

市教育委員会では、「子どもたちに夢を与え、科学に対する関心を高めてもらおう」と同植物園に分譲を依頼。公共施設であることや再分譲をしないことなどを条件に昨年3月、枝を譲り受け、長野県内の果樹園で接木し、育ててもらった。単独で分譲はあるものの、市内全校での植樹は全国的にも珍しいという。

竜海中の植樹式には3年生351人が参加。最初に野々山宏司校長は「後輩たちが科学の目を養うきっかけになってくれることを期待します」と話した。続いて柴田市長は「卒業を控えた3年生の皆さんは、忘れることのできない思い出になると思います。皆さんが成人式を迎えるころに実がなると聞いています」とあいさつ。本館南の職員室前で江村教育長らと高さ約1.5メートルの苗木を植樹した。

このあと、生徒を代表して川本茉由子さんが、「伝記の中の人物を身近に感じます。多くの人の手と、長い時間をかけて私たちの元に来たこの木のように、努力を怠らないことを約束します」とお礼を述べた。

市内では既に、城北中が学校の創立30周年を記念して平成3年からニュートンのリンゴの木を育てており、昨年初めて直径5センチほどの実約20個を付けた。


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