東海愛知新聞バックナンバー

 1月25日【火】
元小学校長杉崎利兵衛さん

傘寿記念に「人生談義」出版

豊かな経験織り交ぜ
教え子が後押し

元岡崎市六ツ美中部小学校長の杉崎利兵衛さん=西尾市西浅井町=が傘寿(80歳)を記念して、これまで婦人会、老人クラブ、PTAなどで行った講演内容をまとめた冊子『人生談義』(B5判66ページ)を出版、知人らに配った。(岩月健)

「人生さまざま喜怒哀楽の歩み」の副題が示すように夫婦円満の秘訣(ひけつ)、子育ての心構え、お年寄りの健康管理法、幸福論などなど、内容は人事百般にわたる。

「老をとりたくない―誰しも思うが歳月は流れる」は、電車の中で初めて席を譲られたときのショックの大きさを語り、暦の年齢は誰にも流れて行くが心の年齢は人によって違うと考えて、若い心を保つように心掛けている。

「生きている有難さを知る人生―棺の中に入ってからでは解(わか)らない」は、誰もが「大往生」を願うが、いま生きている喜びを感じ、周りの人に感謝し、「今まで生きて来た喜び」を子どもや若い人たちに伝えることが大切―など自身の豊富な体験を基にやさしく諭すように語る。

「パソコンに頼らず、まず、筆を―人間性の退化を招く一因」「おしどり夫婦は1人しかいない―赤の他人も心がけ次第」「幸せは運、不運によって決まるか―開運の占いは本人次第」などユニークな題が並ぶ。

杉崎さんは5年前、小学生を持つ家族を対象に体験学習有機栽培農園「てらこや教室」を開設。平成22年度は23家族が月1回、杉崎さん所有の農園で野菜作りや米作りをして交流を深めている。

杉崎さんは「還暦を迎えた教え子に勧められてまとめることにした。100ほどのテーマから30に絞るのは大変だった。まとめたことで反省することができ、今後の生き方にプラスにしていきたい」と若々しい表情になった。

杉崎さんの連絡先は(0563―52―1671)。


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