東海愛知新聞バックナンバー

 10月27日【水】

武将料理

幸田の古刹・浄土寺
郷土特産品・筆柿添えて

幸田町大草にある天台宗の古刹(こさつ)・浄土寺で、同町特産品の筆柿を使った御膳(ごぜん)を参拝者に提供している。飯田大全住職(31)は「寺のことはもちろん、幸田町についても知ってもらいたい」と話している。(竹内雅紀)

御膳は、同寺が5月に始めた戦国武将料理をアレンジしたもの。同町特産で今が旬の筆柿を天ぷらと酢漬けにし、境内でとれたギンナンやマコモダケ、シイタケなども取り入れた。

■甘味・あっさり 参拝者が舌鼓

天ぷらは、仕入れた筆柿の皮をむいて8分の1にカットして揚げた。筆柿の甘味が口の中に広がり、多くの参拝者が舌鼓を打っている。酢漬けは昔ながらの手法。薄くスライスしてあり、あっさりとして口通りが良い。

元料理人の飯田さんは筆柿をペーストなどにはせず、原形を生かした状態で使用。「幸田町のPRも兼ねています。寺にゆかりがあるもの、旬のものを取り入れて日々工夫しています」と意欲的だ。

深溝松平家4代当主家忠が食べたとされる献立図をほぼ再現した戦国武将料理は好評で、町外からのリピーターが多い。筆柿入りの御膳は、筆柿の在庫がなくなる11月下旬ごろまで提供されるという。要予約。食事付きの参拝祈祷(きとう)料は3,000円。問い合わせは同寺(62―2153)へ。

また本堂では、作られた時期が平安末期であることが判明し、同寺が保管しているヒノキ製の邪鬼像なども参拝者に公開している。


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