東海愛知新聞バックナンバー

 10月10日【日】

地域の防災力向上を

岡崎でリーダー養成塾
簡易救命具作りなど学ぶ

岡崎市福祉会館で9日、地域の防災力向上と自主防災組織の活性化を目的とした「あいち防災リーダー養成塾」が開かれた。NPO法人あいち防災リーダー育成支援ネット(太田貴代子理事長)の主催。愛知県内を中心に86人が受講し、防災の在り方について学んだ。(竹内雅紀)

養成塾は、今年で3年目。日ごろから防災活動に携わるボランティアや消防団員、民間企業の防災担当者などが集まった。

この日は、同市に甚大な被害を及ぼした一昨年の8月末豪雨の状況と課題について、市防災危機管理課職員が解説。「中小河川が犯らんして雨水が住宅地に流れ込み、下水道管からあふれ出す内水氾らんだった」と断言。市内全域への避難勧告発令について「一刻の猶予もない決断だった」とした上で、「行政だけでは限界がある。地域の自主防災力が必要だ」と訴えた。

また、ペットボトルを使った救命具作りや液状化現象の実験、新聞紙を利用した紙スリッパ作りなども行われた。災害ボランティア活動講話や県防災局職員によるインターネットを使った防災情報の活用、名古屋地方気象台職員の気象情報解説もあった。

名古屋市緑区の無職伊藤典次さん(69)は「参考になった。地元での自主防災に生かせる」と話した。太田理事長は「受講者の熱心さが伝わった。企業を対象にした講座も開きたい」と意欲的だった。


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