岡崎青年会議所(岡崎JC、杉田結理事長)は今年度から、まちづくりに取り組む地縁組織や市民活動団体に資金の拠出を行う。単なる財政支援にとどまらず、人的支援などを通してまちづくりを応援することで、1人でも多くの地域のリーダーを育(はぐく)む狙いがある。(竹内雅紀)
岡崎JCは5年間かけて構想を練り、準備をしてきた。今月1日に任意団体「岡崎・幸田まちづくり応援基金」を設立。基金の主な収入源は、JC会員の企業を中心とする市内12カ所に設置されている地域貢献型自動販売機。コカ・コーラ・セントラル・ジャパンと提携し、売り上げの一部を基金として積み立てるという仕組みだ。平成20年12月に始まり、目立つように水色のラッピングが施してある。この種の取り組みは、県内のJCの中でも岡崎が先駆けという。
6月22日現在の基金総額は、107万5,487円。このうち、今年度は1団体につき最高30万円を拠出する。今回、財政支援を希望したのは岡崎市内を中心に活動する14団体・個人。
講習やディスカッション、資金活用方法のプレゼンテーションなどを経て、応募先の活動現場の調査も行われた。応募団体からは「活動資金が乏しい我々にとって、この制度はありがたい。一緒にまちを盛り上げたい」と歓迎する声が聞かれる。
きょう8日に審査会が開かれ、10日に拠出先が公表される。拠出後は、事業遂行までを岡崎JCがサポートし、中間報告も行う。
担当委員会の日比谷啓太委員長(37)は、「応募先にとって、自らの活動が認められることは今後のエネルギーになるはず。これを機にまちづくりが活発になればうれしい」と期待を込めている。
来年度は6月30日までを期間とし、資金の拠出先を決める選考を行う予定という。