“徳川家康ブーム”に沸く中国の国営放送局「中国中央テレビ」(CCTV)の撮影班が12日、同国で視聴率ベスト5に入るというドキュメンタリー番組「アジア探訪」の撮影のため、岡崎市を訪れた。中国人観光客の誘致を目的に、中部運輸局などが招いた中部地域ロケの一環。(今井亮)
劉彦臣(リュウ・ヤンチェン)ディレクター率いるクルー5人で朝から夕方にかけて、家康ゆかりの地である岡崎公園内の岡崎城や三河武士のやかた家康館、大樹寺をはじめ、江戸時代から続く老舗のカクキューの八丁味噌蔵、備前屋、丸石醸造などを撮影した。
劉ディレクターによると、同国では日本史を題材にしたコンピューターゲームが、若者のブームに火を付けたほか、家康の生涯は成功談として、ビジネス関係者を中心に共感を呼んでいるという。
撮影した印象について、劉ディレクターは「三河武士のやかた家康館は、家康公と三河武士の絆(きずな)を紹介する貴重な施設。岡崎の魅力を視聴者に伝えたい」と意気込んでいた。
CCTVは、同国全土の約96%(2005年現在)を放送エリアとしている。「アジア探訪」は毎日午後8時から30分間、衛星による国際放送の1チャンネル「CCTV4」で放送している。