「自然を愛し、心を育てる学校緑化」をテーマに環境緑化活動を進めている岡崎市常磐東小学校が、社団法人国土緑化推進機構が主催する全日本学校関係緑化コンクールで特選の文部科学大臣賞(日本一)を受賞した。学校に協力してきたPTAや学区民も快挙に喜んでいる。(岩月健)
同校は市中心部から北東の山あいにある児童数58人の小規模校。昭和62(1987)年の校舎新築移転以来、環境緑化に努め、平成19年度から第5次3年計画をスタートさせ、今年度は最終年度に当たる。
同校の特色は、緑化活動を教科・領域の授業とかかわらせて展開していること、PTAや地域の諸団体と連携した活動を重視していることにある。
6年生の総合学習「大気を守る樹木のはたらき」の授業では、県が策定した「あいち地球温暖化防止戦略」の実験プロジェクト「樹木の大気浄化能力チェック」を利用して、校内にある約80種類の樹木の浄化能力を調査。学校の樹木が大気浄化に役立っていることを知り、緑化活動の意義を実感した。
水生動植物観察の場「めだか池」、緑化活動や野外活動の拠点「東屋」、3種類のベリーの植わる「ベリーランド」など、教育目標の「緑とともに生きる子供」を育てる校内施設は、PTAや学区民の協力で整備された。
学区民とともに花を育てる「花いっぱいにし隊」、お年寄りに挿し木の鉢をプレゼントする「1軒1鉢運動」など、児童と学区民との交流を深める活動も盛んだ。
三浦倫夫校長は「緑化活動のおかげでPTAや学区との信頼関係が深まったうえ、日本一になり最高です。また、子どもたちが学校を好きになり不登校児童ゼロというのもうれしい」と感激していた。
本澤隆PTA会長は「子どもたちが一生誇ることができる賞を受賞でき、うれしく思います。学校と地域が一体になって活動してきた成果だと思います」と喜んでいる。