東海愛知新聞バックナンバー

 12月11日【金】

世話焼きおばさん健在

岡崎・小針の永田さんら
あす12日に合同コンパ
草食系男子に福音?

頼んでもいないのに、適齢期の男女を見つけると縁談話を持って来て、話をまとめる“世話焼きおばさん”。女性へのアプローチが消極的な“草食系男子”が急増し、進む晩婚化、歯止めの効かない少子化などが山積する現代。皮肉にも、かつて煙たがられた「お節介」を望む声は多いのでは?

岡崎市小針町のレストラン兼居酒屋の「古都」を夫と経営する永田小百合さん(65)。友人3人を交えた〈チームお節介叔母さん〉を結成し、出会いの見つからない男女が交際するきっかけを作ろうと奮闘している。

今年、「本当に結婚したい」と願う男女10人前後を募り、7月と10月に「カップリングパーティー」を開いた。クリスマスを前に、あす12日、同店で3回目を開く。20代半ばから40代初めの男女が参加するという。

いつの間にか姿を消した「世話焼きおばさん」。永田さんは「結婚間もなく離婚してしまうケースが増え、紹介した側が責任の重圧に耐えられないのでしょうか」と推察する。

また「双方の写真、日時や会場の段取り、後日のデートと見合いは手間がかかります」と、自身が見合い結婚だった永田さん。独身のなじみの男性客から紹介を頼まれても、その「わずらわしさ」がネックだった。

そこで企画したのが、気軽に準備できて参加者の自己責任で進行する「合同コンパ(カップリングパーティー)」だ。しかしフタを開ければ、同性で盛り上がる女性の輪に入り込めない男性が目立つ。

「『嫁にもらってもらう』から『女性側に選んでもらう』という風潮に移り変わり、選ばれる側に立った男性にとって厳しいのは確か」。ただ「ささいなきっかけで、今も昔も関係なくカップルは成立する。少なくとも参加していることが恋愛や結婚を望んでいる証拠です」と続ける。

永田さんらが企画したカップリングパーティーで成立したカップルは2組。消極的な意識が変わって後に恋人ができたり、仲良くなった複数の男女が後日改めて集まったりして、参加者の意識改革にも一役買っている。

「付き合い下手な男性でも、気遣いのできる女性とならバランスが取れる。互いに足りない部分が補える結婚は幸せなのだと知ってほしい。若い人の意識を変えていきたいですね」と、“お節介”を焼く。


<<インデックスへ | <<前日のニュースへ

HOME