東海愛知新聞バックナンバー

 9月26日【土】

■「生命のメッセージ展」始まる

被害者の遺品なども展示
岡崎市小豆坂小

岡崎市は全小中学校で「いのちの教育」を進めており、25日、小豆坂小学校で「生命のメッセージ展小豆坂小学校」が開幕した。児童や授業参観で訪れた保護者らがパネルに張られたメッセージを食い入るように読んでいた。同展は27日まで開催。市民に来場を呼びかけている。入場無料。

同展は、飲酒運転による交通事故で大学に入学したばかりの息子を失った鈴木共子さん(神奈川県)が、息子の死を通して命の大切さを知ってもらいたい―と一周忌を前にした平成13年3月に東京駅で開いたのが始まり。以来、犯罪や事故、いじめなどで理不尽に命を奪われた被害者の家族らが参加して日本中で開かれている。県内では3カ所目。

この日、授業参観日として全19学級が命をテーマにした道徳の授業を公開。授業終了後、学年ごとに展示品を見て回った。

会場の体育館には同展のメーン、被害者の等身大の人型パネルとメッセージ、遺品の靴が136人分並べられた。「あなたのことを忘れることはありません」「どんなに重い判決が出ても死んだ子どもは帰ってきません」など、家族のメッセージを座り込んで読む児童や涙ぐむ保護者もいた。

きょう、あす一般公開

26,27日は一般公開される。パネル展示のほか、鈴木さんをモデルにした映画「0―ゼロからの風」の上映(26日午前11時、27日正午)、ボランティアによる読み聞かせなどのイベントがある。

26日は、家族3人を高速道路の事故で失った阪口玲香さん(午後1時から)、「三河のエジソン」加藤源重さん(午後2時30分から)の講演。同市南中学校吹奏楽部(午前11時30分から)、市PTAコーラス連盟合唱団(午後3時30分から)のコンサートも開かれる。

27日は、読み聞かせボランティアの栗田洋子さん(午後2時から)の講演。小豆坂小ブラスバンド・合唱部(午前11時30分から)や卒業生などによるコンサートもある。

このほか、折り紙などのワークショップや同展オリジナルグッズの販売も。

同展の実行委員長・松井寛人さんは「メッセージを読む子どもたちを見て、展示会を開いてよかったと思った。メッセージで命の大切さを知り、生きる力になってほしい」と来場者の反応に喜んでいた。


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