第45回衆議院議員総選挙はあす30日、投開票される。「政権選択」が大きな焦点として関心を集める中、各陣営がそれぞれ展開してきた12日間の選挙戦もきょう限りとなり、候補者は「最後のお願い」と声を張り上げている。
杉浦正健、中根康浩、八田廣子、後神芳基の4候補による激戦区愛知12区。自民党に対する逆風を受け、昨年八月豪雨後の水害対策などに尽力した実績を強調して7選を目指す杉浦候補に、民主党への追い風に乗って返り咲きを狙う中根候補、元参院議員の八田候補、後神候補が挑む構図となっている。
危機感を募らせる杉浦候補は、選挙戦前半は郡部、後半は大票田の岡崎を奔走し、地盤固めに躍起だ。街宣車からは「助けてください」という“悲鳴”も。総裁の麻生太郎首相や細田博之幹事長ら党幹部、神田真秋知事が次々と応援に駆け付け、支援企業のあいさつ回り、個人演説会、早朝の駅立ちに力を入れているが、苦戦を強いられている。選挙運動最終日のきょう午後7時から岡崎市民会館で総決起大会を開く。
追い風の中でも「油断は禁物」と、最後まで街頭演説や個人演説会に手を抜かない中根候補。公示前から鳩山由紀夫代表、長妻昭政調会長代理、岡田克也幹事長の“党の顔”が12区入りし、陣営を後押しした。選挙事務所に置く党マニフェストの冊子は飛ぶようになくなる勢いだ。きょうは、午前は西尾、午後は岡崎で、河村たかし名古屋市長がてこ入れを図る。
比例代表選を重視する八田陣営は、八田候補が12区以外を回る日数は選挙運動期間中の約半分。陣営では八田候補の不在中、街頭演説や街宣車回りなどを地道に展開して支える。公示前には市田忠義書記局長が来岡。陣営では2万2,000票余りの得票を見込む。
後神候補は炎天下、街頭演説を中心に独自の“草の根活動”を展開するが、苦戦している。
衆院選愛知12区の大票田・岡崎市では、27日までの9日間に期日前投票をした有権者は、3万7,311人に上った。前回同時期と比べて、約1.67倍。
期日前投票は、29日の午後8時まで。市役所本庁舎と7支所で受け付けている。