岡崎市矢作町の東レ岡崎工場で9日、東海地震発生を想定した「危険物災害防ぎょ訓練」が行われた。危険物安全週間にちなむ同工場と同市消防本部の共同訓練。従業員70人と消防本部、西消防署員25人が参加した。
地震の規模はマグニチュード7.2を想定。工場内で従業員2人が負傷、うち1人が工場南側のボイラー室に取り残され、付近の屋外重油タンクから流出した重油に引火した火災を仮定した。
訓練では、緊急地震速報を受けて同工場内に災害対策本部を設置。負傷者を同工場の救護班が本部横の救護所に搬送し、心肺蘇生(そせい)などに当たった。
一方、タンクの破損から重油の流出を確認すると、工作隊が重油の広がりを防ぐ土のうを積んだ。発生した火災には、消防隊が消火器による初期消火に当たり、この後駆け付けた消防署員とともに、重油タンクに向けて一斉放水した。
同工場では毎月、工場幹部と各部門の従業員を招集した「安全性防災委員会」を開いているほか、自衛消防団の訓練を行っている。