岡崎市明大寺本町の西三河総合庁舎で10日、三河地区の消費者を対象にした懇談会が行われ、環境に配慮した買い物などについて活発な意見が交わされた。特に過剰包装やテレビの廃棄に関心が高かった。
県が消費者の関心の高いテーマについて定期的に開催。今回のテーマは「環境に配慮した購買活動と小売店の取り組みについて」。消費者代表8人と国や県の担当者ら11人が出席した。
愛知産業大学の伊藤万知子教授は冒頭で「消費者が環境にいいものを買うだけでなく、社会全体を変えようとする動きも広まっている。3R(リデュース、リユース、リサイクル)の前にリフューズ(=ごみの発生抑制)が重要」と話した。続いて事業者側が容器包装削減や環境配慮商品の開発など日ごろの取り組みを紹介。
意見交換では、消費者から「スーパーでの過剰包装がまだまだ目立つ。昔は助かったが今は不要。もったいない」「レジ袋有料化が実施され、市民の意識も変わってきた。子どもたちへの意識付けも大切」などの意見が出された。これに対して事業者や県は「青果物はバラ売りを心掛けている」「値引きやポイント制度の拡充に努めて環境配慮を推進したい」と答えた。
2年後の地上デジタル放送への移行に伴うテレビの廃棄増加について「リサイクル料金は高い。町内を回っている廃品回収業者に頼んだ方が安く済む」との意見が出た。
環境省中部地方環境事務所の担当者は「安くて済むが、それらの多くは海外に輸出され、有価物だけを取り出して埋められる不適切な処理。愛着のあるテレビがどう処理されるかを賢く考えてください」と説明した。