岡崎市のごみ処理対策に関して、外部監査人による平成20年度の包括外部監査報告書が30日、市に提出された。事務処理が条例などに適合していない疑いのある「指摘」は17件、経済性や効率性に言及した「意見」は64件あった。
今回の監査対象は環境部。その選定理由について報告書は、「市内では事業ごみに比べ家庭ごみの収集・搬入量が増えており、ごみと資源の排出量の現状分析や対策が効果的、効率的にされているかの検証は意義が大きい」などとしている。
「指摘」のうち、廃棄物収集、運搬、処分作業などに当たる職員に支給される特殊勤務手当1,000円について、条例では「1日4時間以上の勤務で支給」とされているが、実際には3時間30分以上の勤務で支給されている実態を「条例に反しており不適切」としている。
「意見」のうち、「ごみ焼却処理業務関連」で、建設当初から中央クリーンセンター内にあり、遊休状態の温水プール用余熱利用装置は、「温水プールの建設計画は平成12年度までに中止が決まっていたにもかかわらず、現在も装置の点検整備費用が発生している」として撤去の検討を求めている。
「リサイクルプラザ関連」では、粗大ごみとなった自転車や放置自転車の補修販売について、抽選で購入できなかった人がいる一方で、過大な在庫(平成20年11月14日現在で103台)を抱えていることから、「再生(補修)数と販売数のバランスを考慮することが望ましい」としている。
契約方式を巡って揺れた新一般廃棄物中間処理施設の建設業者の最終選定は、「大規模の施設で競争入札は困難。契約業者選定、プロセスは妥当」と、おおむね肯定した。
後藤貞明監査人は「行政はごみ処理を急ぐが、ごみの中にある有価物(資源)に対する注目度が低い。有価物を売却すれば、それがコスト削減になる。すべてを考慮したごみ処理を望みたい」と総括した。