岡崎商工会議所の人事研究会(村松愼三会長)は17日、来春卒業予定の学生を対象に「学生のための業界研究会」を同商議所で開いた。本格的な就職活動を前に、企業の人事担当者から生の声を聞こうと約50人の学生が集まった。
景気後退による雇用情勢の悪化を受けて、数年ぶりに実施。岡崎信用金庫、すぎた、武田機工、フタバ産業など岡崎市内の4業種8社が出展した。
ガイダンスでは、講師の安恒穣さんが「厳しい状況下ではあるが、ホームページなどの情報だけに頼らず自分の目で確かめることが就職活動の基本」と心得を学生に伝授。また、各社が業界の特徴や概要を説明した。
この後、学生がグループごとに各社のブースを回り、人事担当者から詳しい説明を受けた。就職難が予想される学生らは終始、真剣な表情。こまめにメモを取り、積極的に質問をする姿が目立った。グループ訪問の後には個別面談も行われた。
小売業界志望の男子学生は「他業界にも興味を持った。勉強になった」、既に数社応募している女子学生は「人事担当者の話が直接聞けてよかった。不安はあるが、頑張ります」と話していた。
一方、人事担当者は「焦らずに活動してほしい。常に問題意識を持ち、やる気、強い意志が伝わってくる学生を望む」としている。
同商議所就職情報室などによると、この不況下でもサービス業、食品業界、介護関係などが積極的な採用を行っているという。