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東海愛知新聞

次世代につなげる

岡崎 八丁味噌を考える講演会

岡崎特産の八丁味噌について考える講演会(いのちと食とアートの学校、長誉館・おかざき塾主催)が14日、岡崎市図書館交流プラザ(りぶら)ホールで開かれ、市民ら約180人が参加した。「カクキュー」の屋号で知られる合資会社八丁味噌(同市八丁町)の野村健治企画室長兼品質管理部長(48)と、運営するがん患者向けのサロンで八丁味噌料理を提供している金田亜可根さん(70)が登壇。蔵元と消費者の目線から、古里の味に対する思いを語った。(犬塚誠)

2年後には名乗れず

野村企画室長兼品質管理部長は、八丁味噌が直面する地理的表示(GI)保護制度などを説明。岡崎の2社ではない団体が造る味噌が「八丁味噌」の名称を使えるようになった経緯を振り返った。無期限とされていた名称の先使用権が、2019(平成31)年2月の法改正で7年になったことにも言及した。26年には2社の味噌が「八丁味噌」と名乗れなくことを念頭に、「八丁味噌の名前を残し、岡崎の物として発信していける方法がないかを考えている」と述べた。

金田さんは家庭での八丁味噌の利用法として、甘味噌や、刻んだ根菜類と混ぜ合わせて炒めた「鉄火味噌」のレシピを披露した。「岡崎おじや」はダイコンと雑穀で作るおじやで、八丁味噌とかつお節を混ぜてカットした味噌板を添えて提供され、患者らにも人気の一品という。八丁味噌については「名称の問題はあるが、名称のいかんにかかわらず『おいしい』と感じる人が1人でも増えれば」と期待を込め、「市民の力で八丁味噌を次世代につなげたい」と語った。

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