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東海愛知新聞

見たことない惨状

岡崎市緊急消防援助隊 能登地震での活動報告

能登半島地震の被災地に派遣された岡崎市の緊急消防援助隊(1次隊)が5日、市役所で活動内容を報告した。土地勘がない中での大規模災害への対応。寒さや雨、道路の損壊といった厳しい状況に見舞われながらも任務を全うした。 (犬塚誠)

1次隊は発災から約4時間後の1日午後8時6分に出動した。3日午前6時30分に石川県輪島市門前町で救助活動や安否確認を開始。4日には倒壊家屋から心肺停止状態の高齢女性1人を見つけた。女性を見つけたのは2階建て住宅の、つぶれた1階部分。1回目の捜索から人員を増やした上での発見だった。中にある家財を全て除き、2階部分から接触。女性はがれきの中の30センチほどの隙間で、押しつぶされた状態で見つかった。

現場に到着するまでにもさまざまな困難があった。道路が破損している上、余震も発生。所々で停車やう回を余儀なくされた。避難のために南下する市民や、ガソリンスタンドに1、2キロにわたって連なる人々を目にした一方、隊列を見て涙を浮かべながら手を振る被災者もいたという。テントを張っての野営となった宿営地では、愛知県大隊に対して設営や食事の提供も行った。

岡崎市への帰着は5日午前3時28分。1次隊長の清水剛消防司令長(56)は「東日本大震災も経験しているが、『現場に(なかなか)行けない』というのはもどかしかった」とした上で、「ビルが直角に倒壊するなど、見たことがない状況。ひどい地震だった」と沈痛な面持ちで語った。

なお、岡崎市は5日、輪島市に防災課職員2人を派遣するとともに、生理用品や子ども用おむつなどの緊急支援物資を送った。

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