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東海愛知新聞

どこでも“和”の空間

石嶽石工業 オーダーメード庭園セット

岡崎市米河内町の石嶽石工業(楠名康弘社長)はこのほど、さまざまな場所で本格的な庭園を楽しめるオーダーメードの「庭園セット」を開発した。設置場所の面積や形状、状態に合わせた大きさの石灯籠や水鉢、玉砂利、鉢植えの植栽などがひとまとめになっており、セット一式を設置すると“和”を感じる空間に早変わりする。室内外、建築様式の和洋などを問わず、伝統的な石工技術を楽しめる新商品だ。(横田沙貴)

石材は全て国産で、注文客の要望に応じて同社が設計・デザインし、石灯籠や水鉢などの設置物の大きさ、玉砂利の量が調整された状態で届く。石材は桜、黒、錆(さび)、白、緑の5色から選ぶことができ、玉砂利や植栽なども含めて色調を統一した原色の庭も実現可能だ。

セットは注文客が自分で設営する。植栽は鉢植えになっているため好きな場所に置くことができ、自分の好きな植物やオブジェなどと交換、追加するといった“カスタマイズ(仕様変更)”もできる。

1971(昭和46)年創業の同社は、灯籠や彫刻など石製品の製造、販売、設営工事などを行ってきた。だが、近年は家屋の洋式化や駐車場需要の高まりなどから石灯籠の発注が少なくなり、創業当時は業務のほとんどを占めていた石灯籠は全体の約1割まで減少。石灯籠の加工技術や文化を守るため、より多くの人に手に取ってもらえる商品をつくろうと庭園セットを考案した。

また、新型コロナウイルス感染拡大の影響がみられるようになってきた2020年ごろから、癒やしを求めてインターネットを使った遠方からの石灯籠の注文が複数あり、中には「自分で据え付けたい」との声もあったという。こうしたニーズが今回の商品の誕生につながった。

個人販売のほかにも、住宅メーカーと連携した販路拡大も目指している。そのメリットとして、場所に合った材料と石製品が届くため、玉砂利などの資材を余らせて保管しておくという必要がなくなる点を挙げる。

米河内町の同社工場では、複数の見本が展示されている。楠名社長は「スペースを気にすることなく、半坪(約1.2メートル4方)程度のコンパクトな場所でも設置でき、DIY(家の修理や家具製作、庭の手入れなどを自分で行うこと)感覚で誰でも、どこでも庭を持つことができる。あなた色に庭を染めて楽しんでほしい」とPRしている。

価格を含めた問い合わせは、同社(46―3614)へ。

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