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東海愛知新聞

食べられる容器

オカザキ製パンの「からっぽコルネ」

巻き貝形で、空洞部分にカスタードクリームやチョコレートクリームなどを詰めて販売されている日本生まれの菓子パン「コルネ」。岡崎市赤渋町のオカザキ製パンがこのコルネの外側を「からっぽコルネ」として商品化した。“食べられる容器”としての活路を見いだしており、現在、一部飲食店と協力して商品の試験販売と改良を進めている。(横田沙貴)

からっぽコルネは縦15センチ、横7センチ、高さ4センチで重さは約47グラム。手で持ちやすい円錐(えんすい)形で、中心部の空洞にさまざまな具材を詰め込むことができる。パンごと中の食材にかぶりついて食べることができるため、フォークやスプーンといった食器も不要で脱プラスチックにもつながるという。

焼き方は「レギュラー」と「白焼き」の2種類。焼き上げた後に冷凍した状態で注文者に届く。必要な数だけ自然解凍して使うことができるため、フードロスが発生しにくいという利点もある。1個44円。

同社は1933(昭和8)年に創業。正式な記録は残っていないが、戦後からコルネを作っているとされる。「コルネ型」と呼ばれる金型にパン生地をバランス良く巻き付けるには技術が必要で、熟練の技術者と量産体制が整っているパン工場は全国でも数が限られるという。同社は大手メーカーのOEM(他社製品の受託生産)も行っており、こうした体制を生かした新商品として考えられた。早川勝博社長は「今後は観光地や遊園地、海水浴場といった食べ歩きに適した場所で利用されるようになってほしい。家庭向けにも展開したい」と意気込む。

市内の一部飲食店などは、からっぽコルネを使った地域の魅力づくりを目指す「からっぽコルネプロジェクト」を推進している。NHK大河ドラマ「どうする家康」放送により新型コロナウイルス禍で低迷した観光産業の復調が期待される中で、新名物となることが期待される。

このほど、JR岡崎駅東口周辺で開かれた「おかざき駅マエフェス」では4事業者が、からっぽコルネを使った総菜パンや菓子パンを試験販売。フランクフルトソーセージが串ごと差し込まれた物や特製生クリームやフルーツクリームがたっぷり詰め込まれた一品など見た目も華やかな商品がお披露目された。

当面は同様のテスト販売を展開していくという。

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