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東海愛知新聞

手元で供養

岡崎・稲垣石材店 墓じまい後の加工サービス

岡崎市上佐々木町の石材店「稲垣石材店」(稲垣寿社長)がこのほど、墓じまいで撤去した墓石を加工するサービス「メモリアル お墓じまいサービス」を始めた。稲垣遼太常務(30)は「お墓は『もの』ではなく『心のよりどころ』。だからこそ、ただ壊して処分するだけではない形を提案したかった」と熱く語っている。()

同サービスでは、墓石を全て片付けて更地にし、遺骨を別に移す基本作業(10万8900円〜)に加え、オプションとして「竿(さお)石」と呼ばれる墓石の一番上の部分を手元で供養しやすいよう加工することもできる。加工後の形は「宅墓(たくぼ)」と呼ばれる室内にも置ける小型(高さ15センチ〜20センチほど)の墓石(追加費用5500円〜)、竿石の一部を丸く削り取って研磨した玉を糸でつなぎ合わせた「数珠」(同8万8000円〜)、故人の写真などをレーザー彫刻機やサンドブラストなどで彫り込む「キーホルダー」(同3万3000円〜)の3種類。思い入れのある墓や故人を身近に感じて生活することができる。

「ここ10年でお墓を処分する人が増えた」と稲垣常務。こうした傾向は同店のみならず、石材業界にとっても歓迎すべきものではないという。しかし、墓を維持・管理したくてもできない人がいる現実は、墓石の撤去をする時の施主の顔からも痛感していた。「いかに悔いなく、気持ちよく墓じまいできるか」。そう考えて同サービスを開始した。稲垣常務は「お墓を守り、お参りしていくことに越したことはない。けれども、さまざまな事情で墓じまいせざるを得ない人がいる。そうした人に寄り添っていきたいし、それが石屋の“責任”だと思う」と真剣なまなざしで話す。

問い合わせは、同店(31―6879)へ。

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