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東海愛知新聞

「良い人生」は“薬”

小林さんが緩和ケア医院開業

岡崎市伊賀町にこのほど、緩和ケアを中心とする「よりこクリニック Panipani Oneness Okazaki」が開院した。小林頼子院長は「患者が自分らしく生きられるようにサポートするためのクリニック」と位置付けている。()

緩和ケアは、病気を抱える患者やその家族の

  1. 痛みなどの身体的苦痛
  2. 不安などの精神的苦痛
  3. 病気になったことに対して感じる社会的苦痛
  4. 神罰と思うなどのスピリチュアルペイン(霊的苦痛)

―の大きく分けて4つの症状を緩和するための処置をし、QOL(クオリティー・オブ・ライフ=生活・人生の質)を改善するもの。

同クリニックでは、午前中は小林院長が往診、午後は予約制の外来診療を行っている。鎮痛剤といった薬の処方以外にも漢方やオステオパシー(マッサージなどにより自然治癒力や体が本来持つ機能を回復させ、健康に導く医学)、患者1人1人に合わせた症状が和らぐ方法(音楽を聴く、絵画を鑑賞するなど)の提案といった処置を施す。

「入院ではなく、在宅療養ができるようにすることがメイン。緩和ケアは広い意味でいうと風邪薬を飲むのと同じ。自分らしく生活できるようにするために症状を和らげるもの。そのために1人1人に寄り添って診察することを心掛けている」

小林院長は、2003(平成15)年に心臓外科医になった。「心臓に関する症状を直せば良い」と考えていたが、後遺症などにより元の生活に戻れなくなった患者を見て「手術だけが最善のケアではない」と感じ、11年に緩和ケア医に転身した。

「大病院でメスを握るより、地域の医者、いわゆる『町医者』にあこがれていた」と言う小林院長。「出会ったタイミングで最善の処置をして、患者にとってよりよい人生を過ごしてもらいたい」と熱く語る。

駐車場は5台分。水、土曜午後と日曜・祝日は休診。診療時間は、午前9時〜正午、午後2〜6時。問い合わせは、同クリニック(83―6000)へ。

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