東海愛知新聞バックナンバー

 7月9日【日】

捨てる前に一考を

傷んだ高級バッグなど修復

高級バッグ、捨てる前に一度修理に出しませんか―。岡崎市康生通西2のショッピングセンター岡崎シビコ内に革製バッグの修理などを行う「ドクターレザー&ブランドボックス 靴のなおし屋 岡崎シビコ」がある。確かな技術力で思い出の品を修復する“救世主”の存在が注目され、市外からも依頼があるという。(竹内雅紀)

ドクターレザーは平成14年に大阪市で靴の修理屋としてスタート。途中、高級ブランド品の修復師として活躍していた革染職人が仲間に加わり、革製品の修復会社として売り出していった。百貨店の催事コーナーで1週間出展し、革製バッグ修理の依頼窓口を設けたところ、修復状況が好評だった。革製バッグの修理は有名な修理店でも失敗するケースがあるというが、その道で25年以上の経験を持つ職人の腕は関係者や消費者からも認められ、満足度が高いのが強み。皇太子妃雅子さまをはじめ、世界の皇室にも愛用されているドイツのメーカー「コンテス」の日本販売会社からも修理を指名されるほどだ。現在は、10人の職人が日々修理を担当している。

岡崎店は修理依頼を受け付ける窓口として今年4月にオープンした。オーナーは3月まで岡崎市役所に勤めていた天野浩史さん(43)。「亡き夫・息子といった大切な人からプレゼントされた思い出のバッグの修理を依頼される女性が多い。メーカーでは半年から1年かかるが、うちでは2カ月程度で大丈夫。価格は2万円前後からと安くはないが、諦めかけていた品が直った喜びは格別。選択肢の1つとして知ってもらい、役に立てればうれしい」と言う。

ブーツなどの修理・クリーニングやブランド品・貴金属の買い取りも受け付けている。問い合わせは、同店(0120―963077)へ。