東海愛知新聞バックナンバー

 12月7日【日】

津軽三味線で全国制覇

岡崎の鈴木さん “4度目の正直”で栄冠

岡崎市明大寺町、鈴木喜代子さん(57)がこのほど東大阪市で開かれた第13回全国津軽三味線コンクール大阪大会壮年の部で見事、優勝した。同大会4度目の挑戦で頂点に。「次は名古屋大会でも」と意気込んでいる。(大津一夫)

同大会は青森県郷土芸能協会が主催。壮年の部(50歳以上)には男女32人が出場。「津軽じょんから」曲弾きを課題に、各自がアレンジして演奏した。「緊張はしていたけれど、落ち着いて弾けました」という鈴木さんは、会場で見守っていた師匠の中野貴康さんの案内で結果発表の表示を見て優勝を確認。さっそく家族に連絡すると「良かったね」との返事があり、「うれしかった」と振り返る。

高校時代は吹奏楽部に所属。短大を卒業して就職してから岡崎グランドポップスオーケストラに入団し、高校時代と同じアルトサックスを吹いていた。

結婚して退団。しばらく楽器から遠ざかっていた。子育てが一段落した平成12年、ポストに入っていた教室の案内を見て、豊橋市にある津軽三味線と民謡のグループ「雅会」に入会。代表の中野さんと出会い、月2回の指導を受けるようになった。

現在、岡崎市康生町の手島繊維工業に勤める鈴木さんは、大会が近づくと毎日のように自宅で練習。「大きな音が響きますが、家族も近所の人も我慢してもらっています」と苦笑する。

23年から大阪大会に出場。この年は6位、24年は7位、そして昨年は2位だった。「優勝はできないかも」と弱気になったこともあったが、「もう一度、挑戦を」と今年も参加する決意をした。名古屋大会には24年から出場しており、今年は5位だった。

「将来は民謡の唄に合わせて伴奏する『唄付け』ができようになりたい」と話す。