東海愛知新聞バックナンバー

 3月9日【土】

こども科学映像祭 念願の日本一

岡崎市大樹寺小5年の内田悠雅君

財団法人日本視聴覚教育協会などが主催する第11回こども科学映像祭の小学生の部で、岡崎市大樹寺小学校5年生内田悠雅君の作品「アサリの力―海の掃除機 パートⅢ」が最高賞の文部科学大臣賞に選ばれた。表彰式はこのほど、東京都江東区の日本科学未来館で行われた。(岩月健)

3年生のとき、家でアサリの砂出しを見ていた内田君は、「アサリは水をきれいにする掃除機じゃないか」と思った。その年はアサリなどが水をきれいにする働きがあることを調べ「アサリの力―海の掃除機」としてまとめた。

4年生では、三河湾にすむアサリを含む3種類の二枚貝をサンプルにして、米粉で汚れた海水を浄化する様子を自作の簡易光度計や画像処理ソフトを使って計測。アサリの浄化能力が最も優れていることを検証した。

3年目の今年度は、アサリの浄化能力が良く発揮される条件を塩分濃度と水温の2項目で調べた。測定値の精度を上げるため光度計を改良。その結果、塩分濃度3%、水温30度で最も浄化率が高いことを確認した。三河湾では夏が、この条件に当てはまることも知った。

内田君は「コンテストに挑戦して3年目に日本一になりとてもうれしい。これからも研究を続けてアサリの秘密を明らかにしたい」と喜んでいる。

共同研究者で父親の小学校教諭、内田雅之さんは「このような賞をいただけてとても喜んでいます。息子は研究を続けたいと言っているので、できるだけサポートしたい」と喜びを共有していた。