東海愛知新聞バックナンバー

 5月31日【木】

■溶融スラグ JIS認証

安全確保で利用促進へ
岡崎市中央クリーンセンター 最終処分場延命も

岡崎市は30日、昨年4月に稼働した中央クリーンセンター(板田町)で製造している再生資源物「溶融スラグ」のJIS(日本工業規格)認証を受けた。品質が保証されたことで市は、溶融スラグの利用促進を図るとともにごみ最終処分場の延命を見込んでいる。(竹内雅紀)

溶融スラグは、廃棄物などを焼却したあとの灰などを1200度以上の熱で溶かし、水で急冷し固めた物。側溝や境界ブロックなどのコンクリート用細骨材や道路舗装などのアスファルト用細骨材として使用されている。

中央クリーンセンターでは、ガス化溶融炉を採用して最大1800度の高温で溶融スラグを製造。完全溶融のため安全性が高く、最終処分で埋め立てる灰の量も少ない。ごみ1トンにつき約100キロの溶融スラグを製造。昨年度の製造量は1万1388トンだった。JIS取得により、1トン当たりの販売価格を50円から100円に値上げ。市が発注する公共事業には市製造の溶融スラグを使用するという。

取得したのは、コンクリート用の「JIS A5031」とアスファルト用の「JIS A5032」。全国で10番目、県内では3番目となる。有効期限は3年で、検査をクリアすれば更新される。