東海愛知新聞バックナンバー

 3月6日【火】

■「ぶじ」カエル

岡崎の上野さん 願い込め石像製作
東名美合下りPAに設置

岡崎市市場町にある東名高速道路下り線(名古屋方面)の美合パーキングエリア(PA)内の売店「美合亭」に岡崎産の御影石で製作されたカエルの石像「ぶじカエル地蔵」がある。渋滞や事故が多い東名高速道路で「無事に帰る」という思いが込められており、立ち寄るドライバーらには好評だ。(竹内雅紀)

カエルの石像は重さ80キロで高さは約35センチ。同市小呂町の女性石工職人の上野梓さん(30)が製作した。全体的に丸みを帯び、腹の部分には緑色で「ぶじ」。昨年末から設置されており、周りではまんじゅうやどら焼き、キーホルダー、携帯用ストラップなどカエルにちなんだ土産品も販売されている。上野さんは「丸みを出すのに少し苦労しましたが、岡崎の石もPRできると思ったので賛同しました」と話す。

美合PAから名古屋インターチェンジ(IC)にかけてはこれまで、慢性的な渋滞が発生。昨年10月21日の音羽蒲郡IC〜豊田ジャンクション(JCT)間暫定3車線化により、過度の渋滞は緩和されたが、美合PA手前はカーブが多く事故が起きやすい。平成19年8月には美合PA手前約300メートルで、観光バスと乗用車計6台の玉突き事故が発生し、ドクターヘリも出動した。

美合亭の店長大竹栄さん(57)は「通行止めにより高速道路上に取り残されて、ここまで歩いて来た人たちのことは今でも記憶にある」と語る。通行止め解除まで氷水を配って対応したという。

「ドライバーに安心してもらうために売店でも何かできないか」と考えたのがカエルの石像。かわいらしい石像に笑顔で触れるドライバーや家族連れも多いという。また、PAの特色を出すために売店内の値札にはすべて、カエルのマークを付けた。

大竹さんは「反響があってうれしい。ここでリラックスし、イライラせずに運転してもらえたら」と話し、今後もさまざまな企画を考えていきたいとしている。


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