東海愛知新聞バックナンバー

 3月17日【木】

■色鮮やか「武者絵幟」

岡崎 ワタナベ鯉のぼり

明治37(1904)年創業の老舗「ワタナベ鯉のぼり」(岡崎市福岡町)が、「端午の節句」で男子の成長を願う「武者絵幟(のぼり)」の出荷に追われている。4月下旬までに、全国に500本を出荷するという。

徳川家康や徳川四天王、合戦など、勇ましさを表現した多彩な絵柄がそろう。染料で鮮やかに色付けした幟を天日干しで半日ほど風にさらし、色を浸透させる。

注文が多い幟の大きさは、縦7.2メートル、横0.9メートル。最近は「金太郎」「竜虎鷹(たか)」の絵柄が人気を集め、家紋と子どもの名前を入れるものが増えているという。

今月11日の東日本大震災で甚大な被害が出ている東北地方から注文のあった幟は、出荷待ちの状態。渡辺要市社長(62)は「こういう事態だからこそ、子どもの成長を願う幟が届けられるように、交通網が早く復活してほしい」と胸中を語った。会長を務める日本鯉のぼり協会として「少しでも被災者を励まし、元気付けられることを模索したい」と話している。(今井亮)


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