東海愛知新聞バックナンバー

 6月26日【金】
岡崎

早川にアユが来た

市民団体がEM投入
下水道整備の効果も
今月20日、刺し網に掛かる

岡崎市の市街地西部を北から南へ流れる早川で、アユ1匹が網に掛かった。早川は、かつては家庭や事業所の排水でヘドロがたまり、悪臭を放つ水路だった。アユは岩石に生える藻を食べて生育することから、早川の水質は藻が育つまでに改善されたことになる。流域の下水道整備や、5年余前から市民団体がEM(有用微生物群)活性液を早川に流してきた効果の現れとみられる。2年前の7月には伊賀川でもアユがワナで捕獲されており、都市部河川の水質浄化にとって明るい話題だ。

都市部河川の水質改善

アユが掛かったのは今月20日夜。体長は約10センチ。場所は、八帖北町の愛知環状鉄道高架下を西へ行った三松橋の上流約30メートルあたり。伊賀川の分流が早川に合流し、西は早川排水路で八帖ポンプ場下から矢作川へつながる。

「早川をよみがえらせる会」代表で岡崎市福岡中学校の理科教諭篠原正樹さんと「三河湾浄化市民塾」代表の三浦進さん=安城市=が刺し網を入れ、他の小魚と一緒に捕まえた。「アユがいることが分かったのは画期的。アユは、早川が流れ込む乙川か、排水路の水門が開いていた時なら矢作川から来たのでしょう」と篠原さん。

これより前の12日、篠原さんは知人の同町、三輪佳二三さんから「アユが群れている」と連絡を受けた。14日(日曜日)の午後、三松橋の上下流一帯に数え切れないほどのアユを確認、体をくねらせて藻を食(は)む姿をカメラに収めた。

よみがえらせる会は5年前の4月から、鴨田南町の自動車販売会社敷地内で、早川へ流れ込む暗渠(あんきょ)へ毎月2、3度、EM活性液を1トンずつ流している。

篠原さんは「川の水の汚れはBOD(生物化学的酸素要求量)やCOD(化学的酸素要求量)という指標で表していますが、魚は生きるために良いものがあれば寄って来る。藻が生えたからアユは早川へ来た。自然は正直です」と語る。

篠原さんによると、アユが来たのは食物連鎖が復活したからだ。EMは酵母や乳酸菌など約80種の混合物。ヘドロなどの有機物を分解して悪臭を消し、微生物や藻が繁殖しやすい水質にする。微生物や藻が増えると、それを餌にする魚が帰ってくる―というつながりができる。

今回と同様に、三輪さんからの連絡で伊賀川の柿田橋上流でアユを捕まえた篠原さんは、川の水質改善を実感しているという。

伊賀川では「伊賀川を美しくする会」が昭和47(1972)年から活動を始め、市民団体の「岡崎額田EMひろば」が平成15年から伊賀川へ流れ込む小呂川の支流、ミタライ川などにEM活性液やEMだんごを入れている。


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