災害廃棄物の早期処理へ
岡崎市 初の仮置き場運営訓練
岡崎市内での災害時に各家庭などで出た災害廃棄物を一時的に集める仮置き場の設置運営訓練が11日、同市八帖クリーンセンターで開かれた。6月に策定された市の「災害廃棄物処理一次仮置場運営マニュアル」に基づいた初めての訓練で、発災後の迅速な仮置き場の開設や災害廃棄物の受け入れ体制などを確認した。(酒井希実)
産業廃棄物処理業者らでつくる一般社団法人愛知県産業資源循環協会の会員と市職員計約40人が参加。11月10日午前6時に駿河湾から四国沖付近を震源とするマグニチュード8以上の南海トラフ地震が発生し、震度6を記録した市内全体で道路や橋、堤防の損壊、家屋倒壊、電気・ガス・水道の寸断などの甚大な被害と多数の死者や負傷者が発生した状況を想定した。
職員らは災害廃棄物を家具、家電、布団類、ガラス、瓦、木くず、金属といった品目に分けて置き場を設置。発災後72時間以内を想定して市民の受け付けを開始した。市民役が廃棄物を自家用車や軽トラックなどに乗せて到着すると、職員らは居住地や廃棄物の種類を確認し、置き場に案内。居住地などが確認できない場合の対応も確認した。その後、処理業者が廃棄物を搬出した。
市廃棄物対策課の蜂須賀功課長は「災害時には多くの市民がごみ処理に困る中で、早期に片付けることが生活再建につながる」と災害廃棄物処理の重要性を強調した。
マニュアルの基となった市災害廃棄物処理計画では、地震発生時には1年間に排出される家庭ごみの約6倍の量の災害廃棄物が一度に排出されると想定。それらは同所と市一般廃棄物最終処分場(才栗町)の2カ所のほか、市内8カ所の仮置き場候補地に集積されるという。八帖クリーンセンターの仮置き場は、2008年の「平成20年8月末豪雨」の際に運用された。
