20年の歴史に幕
岡崎やはぎかん ヤハギジャズナイト
岡崎市矢作地区の住民らが企画・運営するジャズコンサート「ヤハギジャズナイト(YJN)」が8日、市西部地域交流センター(やはぎかん)で開かれた。スタッフの高齢化を理由に、20周年を迎えた今回で幕を閉じた。 (犬塚誠)
YJNの始まりは、2005(平成17)年。矢作に住む3人の主婦が「川の向こう(中心市街地)に対抗できるイベントを」との思いで立案した。翌06年の初回以降、県外からもファンが駆け付けるイベントとなった。
新型コロナウイルス禍では2度の中止を余儀なくされた。会場も愛知厚生年金健康福祉センター「ウェルサンピア岡崎」からやはぎかんに移ったが、20年にわたって質の高いパフォーマンスを提供し続けた。
ただ、近年はスタッフの高齢化が進み、10人ほどいる中心メンバーの平均年齢は70~80代になった。出演者や観客層も同様に年を重ねてきたこともあり、今年のYJNをもって「一区切り」とする決断をした。
最終回となったこの日は400人近い観客が集まり、「森山威男クインテット」の演奏に聞き入った。スペシャルゲストとして同市出身・在住のジャズボーカリスト今岡友美さんも登場し、力強い歌声を響かせた。
1階ロビーではYJNの20年を振り返るパネル展示があり、写真を撮る来場者もいた。実行委員会の杉浦秀一委員長(76)は「長いこと育ててくれたお客さんにはありがたい思い。感謝しかない」と思いを込めた。
