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東海愛知新聞

岡崎にもゆかりあり

ノーベル化学賞の北川さん

8日にノーベル化学賞の受賞が決まった京都大学の北川進特別教授(74)は岡崎とゆかりがある。

北川さんは、2022年4月から岡崎市明大寺町にある自然科学研究機構分子科学研究所の研究顧問を務めており、毎年同所の研究者約30人の研究内容に助言をしている。約30年来の付き合いがある渡辺芳人所長(72)は「仲間が受賞したという感覚でうれしい」と述べた。渡辺所長らによると、北川さんは研究には厳しいが、人柄は気さくで面倒見がいいという。また、研究内容への助言についても「ポジティブな言葉を掛ける方」とされている。

北川さんは今年4月22日に岡崎コンファレンスセンター(同町)で開かれた分子研創立50周年の特別講演に登場し「分野ごとに磨かれた力が集う分子研だからこそ、“点”をつなぎ、“面”としての未来を描くような研究姿勢を大切にしてほしい」などと語った。講演依頼は渡辺所長直々に行ったという。渡辺所長は「分子研としてお祝いを考えたい」と笑顔で話した。

北川さんが開発したのは多数の小さな穴を持つ多孔性材料「金属有機構造体(MOF)」。同市唐沢町のワタナベ鯉のぼり株式会社はMOFを使って制作したこいのぼりを大阪・関西万博の会場で6月に披露した。渡辺健一郎専務取締役(39)は本紙の取材に「MOFを使用したこいのぼりを制作し、万博で掲揚させていただいた企業としては、私事のようにうれしい。MOFの技術がこれから世界的にさまざまな分野で広まっていくことを期待している」とコメントした。 (竹内雅紀)

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