モネ 睡蓮のとき
豊田市美術館開館30周年記念企画展始まる
豊田市美術館で21日、開館30周年記念企画展「モネ 睡蓮のとき」が始まった。世界的に有名な印象派の画家クロード・モネ(1840〜1926年)の晩年の作品を展示。自然の光や色彩が生き生きと描かれた迫力満点の“大画面”が来場者を魅了する。9月15日まで。 (竹内雅紀)
豊田市とともに主催者に名を連ねるフランス・パリのマルモッタン・モネ美術館のコレクションから日本初公開の7点を含む48点、日本国内の美術館などが所蔵する6点の計54点を展示している。
会場内は5つのエリアに分けられている。今回の展示品の中で唯一の人物画「ばら色のボート」で始まり、75歳を超えてから描いた大作「睡蓮」で終わる。途中、写真撮影が可能なエリアもある。
モネは1890年、ノルマンディー地方のジヴェルニーに家を購入し、数年後に「水の庭」を造成。数多くの睡蓮作品は自宅敷地内の池に浮かぶ花を描いたもので、屋外制作の先駆者と言われるゆえんにもなった。また、80歳を前に目が見えにくくなってからも制作意欲は衰えず、飽くなき探究心でさまざまな角度からの描き方を模索し続けたという。
20日には報道関係者向けの内覧会と開会式が開かれた。豊田市美術館学芸員や監修者であるマルモッタン・モネ美術館担当者が解説。太田稔彦市長は「今年11月で豊田市美術館は30年を迎える。この高台にはかつて城があった。広大かつ魅力的な空間でタイアップして展開している。存分に楽しんでほしい」とあいさつした。
月曜休館(ただし、7月21日、8月11日、9月15日は開館)。午前10時〜午後5時30分。観覧料は大学生以上が2300円、大学生1400円、高校生以下無料。問い合わせは、同館(0565―34―6610)へ。