QURUWA戦略増額
岡崎市新年度当初予算案
岡崎市は市内中心部を範囲とする「QURUWA戦略推進業務」について、新年度一般会計当初予算案に1億3723万円を計上した。前年度比5625万円増で、2020年度以降では2番目に高くなった。(犬塚誠)
同戦略は中心部の公共空間を利用した公民連携プロジェクトを進めることで、まちの回遊を実現するとともに、活性化を図る取り組み。公共空間の整備と空き家・空き店舗の活用を掛け合わせた点に特徴がある。
17(平成29)年度の基本計画策定以降は籠田公園や中央緑道、桜城橋の一体的な整備・管理のほか、康生通りの道路空間活用などを実施。23年度には優れたデザインを評価する「グッドデザイン金賞」にも選ばれた。
しかし、近年は財政難の影響などで予算が削減されてきた。20年度に1億9956万円だった予算額は、23年度には5510万円にまで減少。本年度も8098万円と1億円の“大台”に乗ることはなかった。
なお、同業務の予算推移と当時の市政状況を見ると、過去5年で最高額だった20年度に内田康宏市長が市長選挙で中根康浩前市長に敗北。中根市政下の21〜23年度は減額の一途をたどったが、24年度は増額している。
内田市長は14日の定例記者会見で予算増額の狙いについて「どこの市や国でも中心地域がうまくいっていなくて栄えた場所というのはないわけだから、そういう(増額の)形を取らせてもらった」と説明した。
市長「中心市街地だけではない」
その上で「全市的、東西南北それぞれに地域ごとの視点を生かした施策はずいぶん前から具体的に発表している」と強調。「決して中心市街地だけに目を向けているということではない」と語気を強めた。