15日に「鬼祭り」
岡崎の滝山寺 国の重要無形民俗文化財指定予定
岡崎市滝町の滝山寺で15日、鎌倉時代に始まったとされる天下の奇祭「鬼祭り」(県指定無形民俗文化財。国の重要無形民俗文化財指定予定)が開かれる。たいまつを持った若者たちが3鬼を追い、天下太平や五穀豊穣を祈る。 (犬塚誠)
目玉の火祭りは午後7時45分ごろから本堂で。祖父、祖母、孫の鬼面を着けた3人が登場し、その後を2.5メートルのたいまつを持った若者たちが追い回す。国の重要文化財に指定されている本堂全体が火に包まれる。
今年の鬼役は祖父鬼を無職の石原義正さん(80)、祖母鬼を義正さんの息子で会社員の石原正康さん(42)、孫鬼を義正さんの孫で市立常磐小学校2年の石原涼正君(8)が務める。
火祭りの前には古式ゆかしい儀式も行われる。午後6時20分ごろからはなぎなたで会場を清める「御礼振り」、7時からは田んぼを耕す所作などを兄弟役の2人が再現する「庭祭り(田遊祭)」がある。
文科相に答申
なお、国の文化審議会は1月24日、滝山寺鬼祭りを国の重要無形民俗文化財に指定するよう、文部科学大臣に答申した。官報告示を経て正式指定される。指定されれば市内では初、県内では13件目となる。
山田亮盛住職(73)は「国の重要無形民俗文化財指定(の答申)はうれしく、今回はその知らせを受けて初めての開催となる。滝町の皆さんの気持ちが込められたお祭り。ぜひ、多くの人に見に来てもらいたい」と呼び掛ける。
当日は名鉄東岡崎駅から名鉄バスが臨時増発されるほか、市龍北総合運動場からのシャトルバスも運行される。一般駐車場は龍北総合運動場に設けられる。