エフエムEGAO

番組へのおたより・リクエストはこちら 763@fm-egao.jp その他 局へのお問い合わせはこちら info@fm-egao.jp

東海愛知新聞

来年度以降実施せず

岡崎の消防操法大会

岡崎市消防団連合会は6日に市消防本部で開いた消防団長会議で、来年度以降の消防団操法大会を実施しないことを決めた。全団員向けアンケートで実施の賛否を問い、反対派が8割以上を占めた。団員の負担軽減による新入団員増を目指す。 (犬塚誠)

負担軽減と、なり手確保

アンケートは昨年7月以降に1470人に行い、1040人から回答を得た。「実施しない」を選択したのは84.4%。なお、操法大会の見直しに関する別のアンケートでも「見直しが必要」とした団員が81%に上った。

操法大会は基礎的な消防技術の腕前を競うもの。規律や操作の安全・確実性、タイムなどが審査される。同連合会では1957(昭和32)年3月の初回大会を皮切りに、毎年5月の第3日曜に開催してきた。

しかし、大会に向けた練習が早朝や夜間に2、3カ月間行われることで「消防団はきつい」というイメージが浸透。新入団員が入ってこないだけでなく、ベテラン団員が退団したくてもできない悪循環が生まれていた。

市の消防団員の定員は1517人だが、昨年4月1日時点では1470人で“定員割れ”を起こしている。充足率は96.9%と全国的に見ても高いが、南海トラフ地震などが危惧される中、なり手の確保は急務だった。

市の消防団は市内21地域ごとに団を置く「多団制」を採る。来年度以降は市街地や山間部、平野部といった各地域の実情に応じた訓練を団ごとに実施することで、地域防災力のさらなる向上を図る考えだ。

八木俊治会長(64)=福岡消防団長=は「さまざまな意見があったが、数を確保するには必要な手段だった。新入団員を勧誘するには良い環境が整ったのではないか」としている。

岡崎を除く本紙エリア3市町の操法大会またはそれに類似する大会の実情は次の通り。

豊田市は操法大会と、応用力を競う「警防技術大会」を原則隔年で開催している。警防大会は新型コロナウイルス禍を機に新設されたもので、在籍年数が多くなった団員が応用的な訓練にも取り組めるようにした。

西尾市は昨年度から操法大会を廃止し、「技術発表会」という形式に変更した。全体アンケートで負担軽減を求める声が上がったためで、種目も普段の訓練内容を発展させたものを中心としている。

幸田町は「消防団競錬会」を開催している。実質的な内容は操法大会とほぼ同じ。

ページ最初へ