短刀の魅力
岡崎・家康館の企画展に33点
岡崎城公園内の三河武士のやかた家康館で1日、企画展「短刀に魅せられて―もののふ最期のよりどころ」が始まった。鎌倉時代〜現代の短刀33点を展示している。4月13日まで。
短刀は刃長1尺(約30㌢)未満の日本刀。武士にとって最も身近な武器で、敵を討ち取ったり、自害したりする際に使われてきた。太刀などと比べて小ぶりなため、一目で全体を楽しめる。
展示品の大半は家康館では初出品。鎌倉時代に作られた銘「来国光」(重要美術品)は久留米藩の有馬家が徳川家から賜った名品で、刃文の美しさや付属品にあしらわれた葵紋が由緒を物語る。
昭和期の岡崎の刀匠・橘清兼が手掛けた短刀も紹介している。細工用の小さな刃物「大小柄」として制作されたと考えられており、清兼が制作時に書いた記録帳も併せて展示している。鈴木航平学芸員は「さまざまな時代と地域の短刀を集めた。短刀の美しさに魅せられてもらえれば、“担当”としてうれしい」と呼び掛ける。
午前9時〜午後5時(入館は4時30分まで)。中学生以上400円、5歳以上と、高校生以上の市民200円。 (犬塚誠)