新西部学校給食センター完成
岡崎 防災機能も整備
岡崎市筒針町にこのほど、新西部学校給食センターが完成した。最新の衛生管理基準を満たした施設で、市内の給食センターでは初めて防災機能も備える。来年1月10日から給食を提供する。 (犬塚誠)
建物は鉄骨2階建て。1階には調理室や下処理室、洗浄室、2階には見学コーナーや献立を考えるテストキッチンなどがある。延べ床面積は現センターの約2倍に当たる5032.99平方メートルで、調理能力は1日8000食。市西部の小中学校を中心に、計11校の給食を作る。
下処理室などと調理室を明確に分けることで、異物混入や食中毒のリスクを低減。荷受け〜調理・配送は一方方向にして交差汚染を防ぐ。食物アレルギー対応食専用調理室も新設した。見学コーナーからは調理室が見えるようになっており、施設見学を通じた食育の推進も図る。
矢作川洪水浸水想定区域内に位置することから、周辺住民のための防災機能も整えた。水害時に約6メートル上の2階に避難できる外階段や、災害用備蓄倉庫を設置した。地上から1階フロアまでは2メートル程度かさ上げした。72時間以上運転可能な非常用発電機もある。
市によると、現センター(宇頭南町)は1978(昭和53)年の設置から46年余りが経過。施設の老朽化に伴い、2022年度からPFI(民間資金を活用した社会資本整備)方式で整備が進められてきた。整備費は38億492万円。酒部建設株式会社(日名中町)を代表とするグループが建設した。
12月25日には関係者約80人が参加して竣工式と内覧会が開かれた。内田康宏市長は「提供される給食が未来を担う子どもたちの健やかな成長の一助になることを願う」とあいさつした。