プラナリアグッズ販売中
通販のフェリシモ岡崎基生研とコラボ
体を切られても再生して個体を増やしていく生物「プラナリア」をモチーフにしたグッズがこのほど、衣類や雑貨などの定期便販売(毎月指定の商品を販売して購入者に届ける通信販売の形態)を行う株式会社フェリシモ(神戸市)から発売された。自然科学研究機構基礎生物学研究所(岡崎市明大寺町)とコラボし、プラナリアの専門家である阿形清和所長が監修。「満足感の高い商品ができた。癒やし効果ならデコピン(米大リーグロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平選手の愛犬)にも負けない」と絶賛している。 (横田沙貴)
プラナリアは体長0.5~3センチほどで、体表に生えた繊毛を使って泳ぎ、腹にある器官「咽頭」で食事する。雌雄同体で、卵による生殖も行うが、餌が豊富にあると自ら分裂して増える。阿形所長はその再生能力に着目して長年研究しており、プラナリアを知ってもらうために同所内で縫いぐるみを手作りしていた。だが研究所のため販売できなかった。その後、同社の担当者が「切ったら増える生態を生かした商品を作りたい」と同所に協力を申し入れ、コラボが実現した。
コラボ商品は縫いぐるみ、ポーチ、ふせんブックの3種類。縫いぐるみは通常の細長いものと、縦に切断されてから再生中で右向きに丸まったもの、頭が2つに分かれたものの3種類。繊毛の生えた体表を起毛素材で、少し傾いた目や咽頭を刺しゅうで表現した。
ポーチは3分割でき、切断面の内側から頭と尻尾を引っ張り出すことができ、再生する様子を疑似的に体験できる。ふせんブックは7種類が10枚ずつ封入。とがった頭を生かして矢印のように示すこともできる。
同所広報室によると、10月に行われた同機構分子科学研究所の一般公開時に販売したところ完売。「フェリシモは『期待以上の売れ行き』といい、好評なようだ」という。阿形所長は「プラナリアは再生医療研究の最前線にいる生物。生物の特性や研究についても知ってもらえたらうれしい」と語っている。
価格は、縫いぐるみが各3190円だが定期便方式での販売(3カ月間)、途中解約もできる。ポーチは3410円、ふせんブックは858円。購入は同社ウェブサイトで。