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東海愛知新聞

大河効果で客増加

岡崎市が「観光白書」を公表

岡崎市はこのほど、昨年度(2023年4月〜24年3月)の観光客数などをまとめた「観光白書」を作成した。NHK大河ドラマ「どうする家康」の放送により、市内の観光施設には470万3233人が来訪。徳川家康公の没後400年を顕彰した「家康公400年祭」が行われた2015(平成27)年度を約62万人上回った。(犬塚誠)

施設別では岡崎公園が124万2700人。園内の「三河武士のやかた家康館」に開設された大河ドラマ館に、多くの観光客が訪れた。同園に近い八丁味噌蔵や、昨年7、8の両月に大河ドラマ特別展が開催された市美術博物館の客数も増加した。

インターネットのアンケートから算出した観光客が市内で使った金額は、宿泊客が3万997円、日帰り客が5118円。宿泊客では、基準とする14年度と比べていずれの項目も増加した。中には数十万円単位で消費した客も散見されたが、使途は不明。日帰り客では土産購入費と飲食費が伸びた。

来岡経験者に対するアンケートでは「とても満足」「やや満足」と回答した人が73%を占めた。前年度と比較すると2.6増加した。地元事業者がドラマ関連商品を売り出したこともあり、土産物や特産品に関する不満の割合は1.0〜1.5減少した。

交通状況に不満も

一方、観光客の増加で市内交通に関する不満が増加した。駐車場数については15.3%の人が「不満だった、改善が必要」と回答。前年度比2.0増で、地方都市が観光客を受け入れる難しさが浮き彫りとなった。

市観光推進課は「交通面の対策はもちろん、消費単価を増やすことが重要。昼から夜まで長時間滞在してもらうことで、ナイトタイムエコノミー(夜間における経済活動)などを充実させたい」としている。

観光白書は市ホームページや、市役所西庁舎1階の市政情報コーナー、同課で閲覧できる。

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