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東海愛知新聞

衆院選あす投開票

候補者はきょう「最後のお願い」

第50回衆議院議員総選挙はあす27日に投開票される。衆院解散から6日後の公示という短期決戦も残すところあと1日。立候補者は選挙区内を駆け回り、「最後のお願い」に声を振り絞る。 (酒井希実、横田沙貴、竹内雅紀)

前職同士が激しく競り合う

前職と新人の四つどもえとなった愛知12区(岡崎・西尾市)では、5度目の対決となる立憲民主党の重徳和彦氏(53)と自民党の青山周平氏(47)の前職同士が激しく競り合う。

今回は党政調会長として選挙戦に臨む重徳氏は「政権交代」や「ともに変えよう」といったキーワードで人々を引き付ける。情勢有利とされる中でも陣営には緊張感が漂い、「圧倒的な勝利を」と気の引き締めを図る。本人が県内外の選挙区の応援で不在の際は、支援者らが街宣車や手振り活動で補う。後半戦は街頭演説の回数を増やし、あいさつ活動、練り歩き、集会も行い、きょう26日には岡崎市内でラストスパートをかける。

党派閥の裏金問題で比例重複がない「崖っぷち」の青山氏は前回同様、毎日20カ所ほどの街頭演説をこなす。政治資金収支報告書不記載の件をわびつつ「人への投資」や「積極財政」の必要性に触れ「国に訴えることができる」とアピールする。陣営は危機感からか結束を強め、保守層を中心に票固めに注力する。関係者は「気を抜いた方が負ける。やれることをやるだけ」と奮い立つ。22日には党総裁の石破茂首相も応援に駆け付けた。最終日の26日は交通量の多い重点ポイントを決めて岡崎市内全体を駆け巡る。

日本維新の会新人の中川博登氏(46)は地道に辻立ちを続け、「身を切る改革」を掲げる党の浸透を図る。融通を利かせたスケジュールで臨機応変に演説を行い、地縁を生かした支持拡大も。26日は街頭活動を多めにして追い込みをかける。

共産党新人の関久一氏(73)は「休息日」を設けながら独自の戦いを繰り広げる。26日は岡崎市内で街頭演説を中心に行い、「最低賃金引き上げ」をはじめとする労働者の待遇改善を訴える。

公示9日前に市長・市議会議員選挙の投開票があった岡崎市では、投票所入場整理券の発送遅れの影響もあり、期日前投票者率が県内自治体で最低の1.64%(20日時点)と低調。24日ごろまでに同券が各有権者の元に届いた。各候補者・陣営は積極的な投票を呼び掛けている。

前・新がしのぎを削る11区

愛知11区(豊田・みよし市)は、前職と新人2人の三つどもえ。自民党前職の八木哲也氏(77)と、連合愛知と全トヨタ労連からの推薦を受けた国民民主党新人の丹野みどり氏(51)が競り、共産党新人の植田和男氏(75)が追う形だ。

党の比例代表定年制(73歳)により小選挙区での勝利が絶対条件の八木氏は、4期12年間の実績とともに地場産業の活性化や環境政策をアピール。22日に石破茂首相(党総裁)や赤澤亮正経済再生担当大臣、24日に福田達夫党幹事長代行が選挙区入りした。

2年前から地域とのつながりづくりを進めてきた丹野氏は、商業施設前などで決起集会を複数回開いて経済対策や女性活躍のための支援体制づくりなどを訴えてきた。22、25日には榛葉賀津也党幹事長が応援に駆け付けた。

植田氏は労働者の待遇改善などを主に街頭に立っている。

11区はトヨタ労組が擁立する候補者が勝利を重ねてきたが、前回は公示日直前に同労組出身の前職が立候補を取りやめる事態に。今回は労組が丹野氏を推薦しているが、組織内候補ではないため、組織の末端までどれだけ浸透しているかが鍵となりそうだ。

前職が安定した戦いぶりの14区

愛知14区(豊川・蒲郡・新城市、幸田・設楽・東栄町、豊根村)は、自民党前職の今枝宗一郎氏(40)を、立憲民主党の大嶽理恵氏(47)と共産党の浅尾大輔氏(54)の新人2人が追う展開。

4連勝中の今枝氏は安定した戦いぶり。「改革に徹底的に挑戦する」などと訴え、支持拡大を呼び掛ける。日中は街頭演説、夜は個人演説会を精力的にこなす。23~25日には齋藤健前経済産業大臣、細野豪志元環境大臣、石原伸晃元党幹事長、河野太郎前デジタル担当大臣らが続々と選挙区入り。26日も城内実経済安全保障担当大臣らが駆け付ける。

大嶽氏は街頭演説を中心とした活動。豊川市議2期、愛知県議3期の経験をアピールしている。地盤であり大票田の豊川市以外の場所での地名度アップに必死だ。「国政に東三河出身の女性を」と声高にしながら子育て支援策などを訴える。立憲民主党は14区で過去2回、比例復活もできずに今枝氏に完敗している。今回は党への追い風もあり、悲願の議席獲得を狙う。

浅尾氏は街頭で「裏金自民党ノー」などと述べ、政治とカネの問題を中心に訴える。

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