産卵後の親鶏を活用
太田商店 岡崎おうはん焼鳥缶 県V
岡崎市福岡町の株式会社太田商店のオリジナル商品「岡崎おうはん焼鳥缶(しょうゆだれ味)」がこのほど、県主催の「2024年度愛知のふるさと食品コンテスト」で最優秀賞に輝いた。
同社が生産する卵肉兼用ブランド鶏「岡崎おうはん」の胸肉、もも肉、皮の3部位を甘辛いしょうゆだれで味付け。卵を産み終わって通常は廃棄となる親鶏を活用しているのが特徴だ。
コンテストは県産の農林水産物を生かした加工食品を新たに掘り起こすことを目的に1988(昭和63)年に始まり、今年は過去3年以内(2021年5月以降)に製品化・販売された28点の応募があった。書面審査で新規性や独創性、郷土色などが審査され、上位15点が8月1日の試食審査に進んだ。岡崎おうはん焼鳥缶は「皮がやわらかく、くどくない味。味が全体にしっかりと染みている」「肉感があり、食感を楽しめる」などと講評された。
同社によると、一般的な親鶏は肉質が硬くなるため市場価値が下がる上、処理費用にコストがかかり、殺処分まで長期間放置されることが課題となっている。一方で岡崎おうはんの親鶏は、親鶏ならではのうま味や香りがあることから、これまでも商品として活用して廃棄率0%を達成しているという。
原祥雅代表取締役社長は「食のおいしさや安全の追及だけでなく、食を取り巻く社会課題にも取り組んでいることが、今回の受賞につながっていると思う」とコメントしている。
同社らんパーク内の直売所や岡崎公園内の「観光みやげ店おかざき屋」、JAあいち三河の産直施設などで販売している。160グラム(うち固形量85グラム)で1080円。
問い合わせは、同社(51―9703)へ。(酒井希実)